2010年11月28日日曜日

THQプライベートメディアイベント――洋ゲーファンにはたまらない新作タイトルの数々が一挙公?!

 今回のプライベートメディアイベントの会場となったのは、東京ゲームショウ会場となる、幕張メッセから少し離れたホテルのバンケットルーム。閉ざされたドアを開くと、そこにはアメリカンプロレス、World Wrestling Entertainmentのスーパースターのジ?アンダーテイカーと、トリプルH(のパネル)がお出迎え。

【拡大画像や他の画像】 【動画:Warhammerシリーズファン必見のトレイラームービー】

 入り口付近の試遊エリアに設置されていたのは、WWEの「WWE SmackDown vs. Raw 2011」、「WWE All Stars」、そして、「UFC Undisputed 2010」(日本版はPlayStation3、Xbox 360版ともにユークスが発売中)の3本。6枚のモニター全てにほぼ半裸の男達が12人ずらりと並ぶ姿はある意味壮観。すでに発売されているUFCはひとまず置いておき、WWE2タイトルをざっとプレイしてみたので、インプレッションをお届けしよう。

●「WWE SmackDown vs. Raw 2011」

発売予定日:2010年10月26日(日本での発売は未定)
対応機種:プレイステーション 2/プレイステーション 3/PSP/Xbox 360/Wii

 THQの看板シリーズの一つ、WWE SmackDown vs Rawの最新作。ベースとなる打撃とつかみ、ガードの三すくみシステムはほぼ変わらず、登場キャラクターがさらに増加し、現時点で実際に活躍するスーパースターのほとんどが参戦している。現時点で判明している搭載モードは、WWEのリングを取り巻くストーリーラインを完全に再現した新モードの「WWE UNIVERSE MODE」、年間を通じて、最大の大会となっているWRESTLE MANIAまでの道のりを描く「ROAD TO WRESTLEMANIA 」をはじめ、人気のキャラクタークリエイションもさらにパワーアップしているということで、日本のカスタムキャラクター職人の活躍が期待される。WWEファンはもとより、プロレスゲームファンならばぜひとも抑えておきたい1本といえるだろう。

●「WWE All Stars」

発売予定日:2011年初旬(日本での発売は未定)
対応機種:プレイステーション 2/プレイステーション 3/PSP/Xbox 360/Wii

 WWEシリーズの新ラインとして登場した「WWE All Stars」は、一見「?SmackDown vs Raw」とあまり変わらないようだが、よく見ると、スーパースターの体型や、技のモーションなどが「アメリカンコミック風」に変更されていることに気がつくはずだ。実際にゲームシーンを見れば、その違いは明らかになる。

 まず、登場するスーパースターたちの体型がちょっとおかしい。いや、もともとスーパースターたちの体型は逆三角形だったり、長方形だったり、楕円形だったりとちょっとおかしいのだが、そういう意味ではなく、ゲーム調にアレンジされているのだ。また、技のモーションにエフェクトがついていたりと、プロレスゲームというよりも、格闘ゲームに近いニュアンスに調整されている。

 デモをプレイしてみたとkろお、弱攻撃、強攻撃、弱つかみ、強つかみがそれぞれのボタンにアサインされ、ガード、ポジションチェンジ、リバーサルといったシステムが搭載されていた。リアル志向ではないWWEのゲームに、賛否両論はあるだろうが、初めてのプレイでも、大技が出しやすい、ゲームが分かりやすいため、プロレスゲーム初心者でもかなり楽しめるはずだ。日本での発売は未定ということだが、THQにはぜひとも検討していただきたい。

●「あらゆるものを破壊しまくりアクションゲーム」の「レッドファクション」が、パワーアップして帰ってきた!

 火星を舞台に、ありとあらゆるものを破壊できるのが魅力のTPSタイトルで、日本ではスパイクから発売された「レッドファクション:ゲリラ」。その新作「Red Faction Armageddon」のカンファレンスでは、本作の開発を行っているVolitionのスタジオマーケティングマネジャーのEric Barker氏がその魅力をたっぷりと説明してくれた。

 Eric氏は「今回の主人公は、前作レッドファクション:ゲリラの主人公、Alec Masonの孫、Darius Masonになります」といいながら、デモプレイをスタートさせる。すると、暗い洞窟の中を進んでいくシーンに。前作は、開発中の火星がオープンフィールドマップで展開され、プレイヤーは赤い砂の地を走り回っていくものだったのだが、本作では、人間たちは火星から掘り起こされたエイリアンから逃げ出して地底に潜っている、という設定になっている。

 まず、ゲームプレイ開始直後に現れたのは、小型エイリアンのクリーパー。単体ではそれほど強い敵ではないものの、群れで現れると非常にやっかいな存在となる。ここで、Eric氏が見せてくれたのは、主人公の特殊スキル「ショックウェーブ」だ。スキルが発動すると、周りにいる敵を吹き飛ばし、空中にいる間は、青い光に包まれてゆっくりと地面へと落下していく。その間に攻撃を加えることができる、というものだ。続いて、地下にある建物に歩み寄り「新たな武器を紹介します」と、おもむろにぶっ放したのが、新武器のマグネットガンだ。初弾を建物に、そして次弾を別のオブジェクトに撃ち込むと、建物めがけてオブジェクトが猛突進。その勢いで建物は半壊する。おそらく、次弾の物量と、その移動スピードによって、強烈な破壊力が生まれるのだろう。そして、Ericはマグネットガンを使用してさらに、初弾をオブジェクトに、次弾を敵にくっつけると、オブジェクトが敵を押しつぶす、というシーンを見せてくれた。レッドファクション:ゲリラでも定評のあった物理エンジンがこのような使い方をされるとは……。

 さらに、「新たなスキルとしてオブジェクトのリペアも可能になります」と、破壊された建造物の修理を始めるEric氏。すると、そこに十数体に及ぶクリーパーが登場。Eric氏は、落ち着いてコンテナを破壊、そしてその中に入り込むと壁面のリペアを開始した。破壊される前のキレイなコンテナに戻り、クリーパーが中に入り込むことができなくなってしまったところで態勢を立て直し、逆襲に転じてクリーパーを一掃。このリペアスキルは、様々な形で活用ができそうだ。そして、プレゼンの最後に登場したのが強力なビームガンとロックオンビームを持つパワードスーツExo。大量に現れたクリーパーを一気に殲滅する強さを見せつけた。

 デモプレイの後は、メディアによる質疑応答。「マルチプレイはどのようなものがあるのか?」という質問には、Eric氏は「当然COOPについても検討している。まだ詳しいことはお答えできないが、期待してもらいたい」との回答。続いて、「登場する武器はどのようなものが?」と問われると大きく笑いながら「たくさんです。いろいろな種類の武器が用意されています。スタンダードな武器から、バリエーションに富んだ攻撃ができるものがありますので、ご期待下さい」。「レッドファクション:ゲリラで主人公が持っていたようなスレッジハンマーはどうなったのか?」と問われると「スレッジハンマーは健在です。リデザインを施して非常にクールなハンマーが1本用意されている。スーパースゴイよ!」と日本語混じりで答えてくれた。

 前作に比べ、アクション性や、ゲームの展開のメリハリがより増した印象を受けるRed Faction Armageddon。北米での発売はプレイステーション 3版、Xbox 360版ともに2011年5月を予定している、とのこと。今のところ日本での発売は未定だが、今後のアナウンスに期待したい。

●レッドファクションブランド2本目の発表は見下ろしタイプの対戦型アクションゲーム「Red Faction Battlegrounds」

 続いて、VolitionスタジオのEric Baker氏がプレゼンテーションを行ったのが「Red Faction Battlegrounds」だ。こちらは、PlayStation Network、Xbox Live arcadeで配信されるダウンロード用タイトルで、プレイヤーは、「自動車」、「戦車」、「メック(搭乗型ロボット)」など、それぞれ攻撃力や速度、防御力に特化している乗り物の中から1つを選び、ステージ内に存在する敵を破壊する、というアクションシューティングゲーム。乗り物やマップのデザインはレッドファクションの世界感を踏襲しているため、シリーズ作品をプレイしている人は「あ、この乗り物か」とすぐに分かるはずだ。

 ゲーム全般のテイストはかなりはちゃめちゃなエンターテインメント寄りにシフトしている印象を受け、シリアスなストーリー展開なレッドファクションの外伝作的なものといえるかもしれない。デモでの操作は、左スティックで車体の移動、右スティックで射撃方向の決定を行っていた。最近はやりの360度型シューティングゲームのスタイルを踏襲しているようだ。

 オンライン?オフラインともに最大4人での対戦プレイが可能なほか、シングルプレイでは、タイムアタック的な要素を盛り込んだものを用意されているという。気になる価格については、現在はまだ決まっていない、といいつつも「400?800マイクロソフトポイントの間でおさえたい」とEric氏は語った。

 発売時期、日本でのリリースについてはこちらも現在未定とのこと。

ムービーではゲーム内に登場する乗り物や、ストーリーラインの紹介が行われている

●期待の新作「Warhammer 40k Space Marine」は、ハチャメチャな展開が魅力のTPS!!

 イギリスの人気ミニチュアゲーム「Warhammer」シリーズのひとつ「Warhammer 4,000」をモチーフとしたTPS、それが今回発表された「Warhammer 40k Space Marine」だ。「Warhammer」シリーズは、MMORPGやRTS、SLGなど、さまざまなジャンルでゲーム化されているが、今回はなんと、TPSとして開発されているという。

 本作の主人公は、レトロフューチャーなデザインのパワードアーマーに身を包むスペースマリーン(宇宙海兵隊)たちだ。巨大なマシンガン、そしてチェーンソーのような刃がついたソードをブンまわしながら敵に切り込んでいく姿は「1人で1000体のオルクを相手にできる」と称されるほど。

 relic entertainmentプロデューサーのAndy Lang氏によるデモプレイは、まず、敵のオルクたちが武器を開発しているという工場に突入するところからスタートした。スペースマリーンの大部隊が飛行機に乗り、進行を行っていると、背中にロケットをくくりつけたオルクたちが大量に空へ上がってくる。プレイヤーは、飛行機の側面にある固定砲座でそれを撃ちとしていく、というシーンだが、実際にゲームを見てみるとかなりコミカルで、見ていると笑ってしまうような演出も多々用意されている。

 そして、敵の陣地にたどり着いたプレイヤーは、そこからオルクの工場に単身突入していく。ここでのデモプレイは、銃器とソードを使い、わらわらと現れるオルクをばっさばっさとなぎ倒していく爽快なもの。基本的に知的な行動が苦手なオルクは、プレイヤーを見かけるととりあえず突っ込んでくるという非常にイージーな思考をもっているため、隠れている敵を一人ずつ倒していく、といったリアル系のFPSやTPSとは異なり、「敵が近づいてくるまでは銃で射撃、囲まれたらソードを振り回す」スタイルのごり押しプレイを楽しめるようだ。

 Andy氏は、最近はやりのカバーアクションを採用しなかった理由を「スペースマリーンは強いので、隠れるというアクションがそぐわない。プレイヤーには圧倒的なスペースマリーンのパワーを堪能してもらいたい」と説明。その後の質疑応答では、オンライン対戦モードや、協力モードについての質問が相次いだが、いずれも「まだそれについては話すことができない」と、言葉を濁している。現在、全力で開発を行っているという本作、PlayStation3とXbox 360、PCで2011年に発売される予定だ。


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引用元:RF online Z 総合サイト